ブログ

【子ども用歯磨き粉】誤飲事故を防ぐ安全な選び方

小児歯科

こんにちは、植竹歯科医院です。
「子どもにはどんな歯磨き粉を使えばいいですか?」という質問を、親御さんからよくいただきます。
市販されている子ども用歯磨き粉には、イチゴ味やブドウ味など、甘くておいしいフレーバーが多くありますよね。子どもが嫌がらずに歯磨きをしてくれるというメリットはありますが、実はその甘さが思わぬ事故につながることもあるのです。

今回は、子ども用歯磨き粉の選び方と、当院でおすすめしている安全性の高い歯磨き粉について詳しくご紹介します。


1. 子どもの虫歯リスクは高い

乳歯や生えたばかりの永久歯は、大人の歯に比べてエナメル質が薄く、酸に弱い特徴があります。そのため、虫歯になりやすく、進行も早いのが子どもの歯の特徴です。

さらに、子どもは自分でうまく歯を磨けないため、仕上げ磨きを親御さんがしてあげる必要があります。歯磨き粉を使ってしっかり予防することはとても大切ですが、同時に「安全性」も考慮しなければなりません。


2. 誤飲事故の危険性

実際に国内外で、子どもが歯磨き粉を「おいしいお菓子」と勘違いして飲み込んでしまい、フッ素中毒を起こして死亡した事故が報告されています。

歯磨き粉にはフッ素が含まれており、適量であれば虫歯予防に有効ですが、大量に摂取すると中毒症状を引き起こす危険があります。特に小さなお子さまは体が小さいため、リスクが高まります。

このため、子ども用歯磨き粉は「誤飲しても安全性が高いこと」が重要なのです。


3. 当院がおすすめする子ども用歯磨き粉の特徴

当院で取り扱っている子ども用歯磨き粉は、以下の点で安全性に配慮しています。

  1. フッ素濃度が500〜900ppmF
     厚生労働省や日本小児歯科学会の推奨基準に沿った濃度で、虫歯予防効果を持ちつつも過剰摂取のリスクを避けています。

  2. 味が甘すぎない
     イチゴ味やブドウ味など「お菓子のような甘さ」ではなく、ほんのりミント風味を配合。これにより「おいしいから飲みたい」と思わせにくく、大量摂取を防ぐ工夫がされています。

  3. ジェルタイプで使いやすい
     泡立ちが少なく、仕上げ磨きの際に口の中をしっかり確認できるのもポイントです。


4. 子どものフッ素使用の国際基準

世界的にも、子どものフッ素濃度については基準が設けられています。

  • WHO(世界保健機関)やAAPD(アメリカ小児歯科学会):3歳未満は1000ppm以下、3歳以上は1000ppm〜1450ppmを推奨

  • 日本小児歯科学会:1歳から5歳は500ppm〜1000ppmを推奨

これらの基準からも、500〜900ppmFの歯磨き粉は、子どもに安全でありながら予防効果を期待できる適切な濃度といえます。


5. 子どもが歯磨きを嫌がらない工夫

歯磨き粉の味だけでなく、歯磨きそのものを「楽しい習慣」にする工夫も大切です。

  • 歯磨きの時間を歌や遊びにする

  • 親御さんと一緒に磨く

  • 終わったら褒めてあげる

こうした取り組みを加えると、子どもが歯磨きを嫌がらずに習慣化しやすくなります。


6. 親御さんへの注意点

  • 歯磨き粉は米粒大の量で十分(3歳未満)

  • 6歳以上になったら1cm程度使用してOK

  • 磨いた後は軽くゆすぐだけで良い(フッ素を残すため)

  • 保管は必ず子どもの手が届かない場所に

これらを守ることで、誤飲事故のリスクを減らしながら予防効果を最大限に発揮できます。


7. Q&A

Q. 子どもが歯磨き粉を少し飲み込んでしまいました、大丈夫ですか?
→ 少量であれば問題ありません。ただし大量摂取した場合は医療機関にご相談ください。

Q. 子どもには歯磨き粉は使わない方がいいですか?
→ いいえ。フッ素入り歯磨き粉を正しく使えば、虫歯予防に大きな効果があります。

Q. いつから歯磨き粉を使えばいいですか?
→ 1歳頃から米粒大の小量でしたら使用可能ですが歯磨き粉のフッ素濃度には注意する必要があります。


まとめ

子ども用歯磨き粉は「味が楽しいもの」よりも「安全性と効果」を重視して選ぶことが大切です。
当院で取り扱っている歯磨き粉は、フッ素濃度と味の両面で安全性に配慮しており、お子さまの歯を虫歯から守りながら、誤飲事故のリスクを減らせます。

お子さまの大切な歯を守るために、ぜひ当院おすすめの子ども用歯磨き粉を取り入れてみてください。
受付にて販売しておりますので、お気軽にお声がけください。
また小児歯科治療と併用するととても有効です。
当院の小児歯科治療について詳しくはコチラをご覧ください。

TOPへ