予防歯科

予防歯科とは

予防歯科とは

予防歯科は、歯の健康が損なわれる前に予防ケアや対策を行う考え方です。従来の歯科医療では、むし歯や歯周病などが見つかってから治療を行っていましたが、予防歯科ではそれらの病気を予防するためのアプローチを行います。
予防歯科の目的は、口腔内の健康を維持し、歯と歯茎の病気を予防することです。定期的な歯科検診やクリーニング、適切な歯磨きや口腔ケアの指導、予防処置(フッ素塗布やシーラントなど)などを組み合わせることで、むし歯や歯周病がない状態を維持できます。

定期検診・歯のクリーニングの重要性

定期検診・歯のクリーニングの重要性

日本人の80歳時点における歯の残存数は欧米諸国に比べて少ない傾向があります。その背景には、歯科定期検診の受診率の低さが関係しています。歯科定期検診は予防歯科の重要な要素であり、早期の病気の発見や治療に不可欠です。日本の受診率が低い理由は予防歯科の普及が不十分なためであり、予防歯科の重要性や検診の必要性についての情報が浸透していないことが考えられます。当院では定期的な検診とクリーニングを通じて、健康な歯の維持をサポートしています。

予防歯科のメリット

むし歯や歯周病にかかりにくくなる

予防治療を積極的に行うことによって口内環境が改善され、むし歯や歯周病にかかりにくくなります。定期的な歯科検診やクリーニングで歯垢や歯石の除去、歯の表面へのフッ素の塗布などを行うことで、むし歯や歯周病のリスクを軽減できます。

心身の健康に良い影響を及ぼす

定期的な検診やクリーニングによるむし歯や歯周病の予防は、口腔の健康を保つだけでなく、生活の質を向上させます。炎症や痛みの軽減により、快適な食事や会話が可能となります。また、口腔の健康は全身の健康とも密接に関連しており、歯周病が進行すると心血管疾患や他の全身疾患のリスクが増加します。予防歯科はこれらのリスクを減少させ、心身の健康を総合的にサポートします。

医療費の削減

定期的な検診とクリーニングによる歯や歯ぐきの健康維持は、問題を早期に発見し処置することで医療費の削減につながる可能性があります。進行したむし歯や歯周病の治療には高額な費用がかかるため、定期検診による早期発見と予防は経済的に有利です。定期検診を通じてむし歯や歯周病の早期治療と予防に取り組むことで、総合的な医療費の削減が期待できます。

当院でおこなう予防処置

ブラッシング指導

ブラッシング指導

ブラッシング指導とは、正しい歯磨きの方法を歯科衛生士がアドバイスすることです。正しいブラッシング方法を身につけることで、効果的に歯垢や歯石を除去し、お口の健康を維持できるようになります。当院では、患者さんのお口の状況に合ったブラッシング方法をアドバイスしています。

PMTC

PMTC

PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)は、歯科衛生士が行う歯の徹底的なクリーニングのことです。専用の器具で歯の表面や歯と歯の間、歯茎の周囲など、細かい部分まで丁寧に清掃します。
PMTCの目的は、細菌の膜であるバイオフィルムや歯垢・歯石を除去することです。これにより、口腔内の細菌の数を減少させることができます。また、最後に表面を滑らかに磨き上げることで汚れや細菌の再付着を防止し、清潔な状態を維持しやすくなります。

フッ素塗布

フッ素塗布

フッ素塗布は、むし歯予防のために行う処置の1つです。むし歯は、歯の表面のミネラル分が溶け出す「脱灰」と、それが再吸収される「再石灰化」のバランスが崩れることによって発生します。むし歯に対する抵抗力が低い生えたばかりの歯にフッ素を塗ることで、再石灰化を促してむし歯の予防効果を高めることができます。

シーラント

シーラント

シーラントは、生えたばかりの奥歯の深い溝に特殊な歯科用プラスチックを流し込んで埋める処置です。これにより、溝に汚れや食べかすが溜まるのを防ぐことができます。奥歯の溝は複雑で深いため、ブラッシングだけでは完全に汚れを取り除くことが難しい場合があります。
シーラントは子どもの
むし歯予防のために溝を埋め、歯を保護する効果があります。

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各種歯科検診を実施しています

口腔がん検診

口腔がん検診は、口腔がんや前がん病変の早期発見を目的として行われます。口腔がんは初期段階では症状がほとんど現れず、進行してから気付くことが多いため、定期的な検診が重要です。検診では口腔内全体を視覚的にチェックし、口腔粘膜や歯肉の異常を確認します。さらに、触診やX線検査なども行われることがあります

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歯周疾患検診

歯周疾患検診は、歯周疾患の早期発見と予防を目的に、歯肉や歯周組織の状態を評価します。歯周疾患は歯垢や歯石に含まれる歯周病菌が原因で、歯肉の腫れや出血、退縮、歯の動揺などの症状を引き起こします。自覚症状が少ないため、定期的な検診が重要です。早期発見と治療によって、歯周疾患の進行を抑えることができます。

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歯科健康診査(75歳以上)

歯科健康診査では、75歳以上の方を対象に口腔機能や入れ歯の状態を評価する検査を行います。かむ力や飲み込みの能力など、お口の機能の状態を把握できます。しっかり噛んで食べることは、栄養バランスのとれた食事や健全な消化吸収などに欠かせません。
健康な状態を長く維持するためにも、定期的に歯科健康診査を受けることが大切です。

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妊産婦歯科健康診査

妊娠中はホルモンの変化や口腔ケアの変化により、歯の健康リスクが高まります。歯垢や歯石、口腔内の汚れが蓄積しやすくなり、妊娠性歯肉炎やむし歯、歯周病などの疾患が発生しやすくなります。これらの状態が持続すると、早産や低体重児のリスクも増加する可能性があります。妊娠初期から定期的な歯科検診を受け、口腔の健康を維持することが重要です。母親の口腔の健康状態は胎児にも影響を与えるため、妊産婦歯科健康診査を通じて母子ともに健康な口腔状態を保つことが大切です。

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